【今永昇太】全米が驚愕した脅威のストレート!なぜ今永は勝ち続けることができるのか? 

選手エピソード

今シーズンからメジャーリーグ、シカゴ・カブスでプレーする今永昇太選手。

昨オフの移籍市場と言えば、今や日本のエースと言っても過言ではない山本由伸選手が投手史上最高額となる463億円で、ロサンゼルス・ドジャースと契約したことが大きな話題を生みました。

その一方で、今永選手は交渉期限ギリギリまで移籍先が見つからず、期限日当日にカブスと契約を結んだという経緯があります。

この結果からもわかるように、当初今永選手への期待度はそれほど高いものではありませんでした。

しかしながら、シーズンが開幕すると周囲の予想を遙かに上回る活躍を見せた今永。

そこには活躍には、三振を奪えるストレートが関係していました。

今永のストレートは決して早くない

現代の野球界において150km/hを超えるストレートを投げる投手は山ほどいます。

2021年の日本人選手のストレート平均速度は、千賀滉大選手で154.1km/h、甲斐野央選手で153.9 km/h、佐々木朗希選手で152.6km/h、山本由伸選手で152.1km/hという結果になっています。 

それに比べ、今永選手のストレート平均速度は、MLBの公式データサイト『Baseball Savant』によれば、約148.2 km/hとなっており球速では先に挙げた選手たちに劣っていることがおわかりいただけるでしょう。

驚きの奪三振率

2021年から2023年までの3シーズンで、日本球界のみで300奪三振以上を記録した投手の中で、最も三振を奪った投手は山本由伸選手の580個。今永選手は戸郷翔征選手の433個に次ぐ416個で3番目の記録となっています。

これを奪三振率で見てみると、1番は佐々木朗希選手の11.93、2番は山本由伸選手の9.48、今永昇太選手はそれに次ぐ9.09と3番目の記録となっています。

ちなみに3シーズンの平均で奪三振率が9.00を記録した選手はこの3選手のみ。

この結果を見ると、平均球速では今永選手を上回る選手が多い中、それらの選手に引けを取らない数字を残している今永昇太選手の凄さがおわかりいただけるのではないでしょうか。

驚異の回転数

一般的に回転数の高いストレートは、打者から見て球が浮き上がってくる感覚がある為。空振りやフライアウトが多くなると言われています。

その中で、MLBのデータ解析システム「スタットキャスト」によると、今永選手の今季の直球の平均回転数は2427となっています。これはメジャーの左投手の平均2240、右投手の平均2299を大きく上回り、メジャーでもトップクラスの回転数となっています。

ちなみにその他の日本人投手の今季の直球の平均回転数は、パドレスの松井裕樹選手が2356、同じくパドレスのダルビッシュ有選手が2309、タイガースの前田健太選手が2274、ブルージェイズの菊池雄星選手が2251、ドジャースの山本由伸選手が2248という結果になっており、いかに今永選手がスピンに効いたストレートを投げているかがわかります。

今永選手の特徴として、高めのストレートで空振りが取れることが挙げられますが、これには驚異的なボールの回転数で球が浮き上がるように見える為、打者が手を出してしまうというところが関係しているのでしょう。

今永昇太という投手

今永選手については、アメリカの現地や日本球界から称賛の声が寄せられています。

館山昌平(元東京ヤクルト) 

「今永は球の高さを常に揃えることができる。これはもう技術かなとというところはあるんですよね」

スライダーで打者のスペースをかなり有効に使って投球している」

鶴岡慎也(元日本ハムなど)

「今永投手は空振りが取れるピッチャーと言われる選手たちより10cmぐらい低い位置からリリースを出している」

「上半身をうまく使って投げている感じがするんですけど、下半身の動きが常に一定で、この出力の出し方がもう他のどのピッチャーよりも素晴らしいなと僕は感じますね」

「(2023年のWBCメンバーで)一番コントロールがいいのは今永といっても過言ではないくらいですね」

岩隈久志(元マリナーズなど)

「コントロールが良いっていうのもあるんですけど、実は“浮き上がるカットボール”を投げている」

「今永投手は身長も低くリリースも低いので狙って浮き上がるボールを投げている」

地元メディアのCHGOスポーツ

「今の野球界で最も優勢な投手だ!」

「今永昇太は素晴らしい登板の連続でメジャーでのキャリアをスタートした」

まとめ

今永より球の速い投手はたくさん存在するなか、なぜ今永はメジャーの舞台で勝ち続けることができつのか。

その答えは

  • ストレートの回転数が秀でており、ストレートが浮き上げって見える
  • コントロールが抜群
  • リリースポイントが他の投手より低い位置にある
  • 下半身の使い方が常に一定である

というところにありました。

今シーズンの今永選手の活躍に期待しましょう!

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